【現役MRが解説】製薬業界のリストラは本当に進行中?生き残る道はあるのか?

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こんにちは、かずMRです!

ポチ太

MRって給料いいけど、すぐリストラされるんでしょ?

かずMR

おいおい、急にどうしたんだよ。

ポチ太

僕のご飯が食べれなくなるんじゃないかと不安で不安で…

かずMR

自分のご飯の心配か…

確かに、2023年以降の製薬業界では、大手から中堅、外資系までリストラの報道が相次いでいます。

実際に就活生の方からも「リストラ多いみたいですけどどうなんですか?」って質問もいただくことがあった。

そこで今回は、現役MRの私が「製薬業界のリストラのリアル」について、できる限り事実ベースで解説し、どうすればこの変化の波に対応していけるのか──そのヒントまでまとめてみました。

目次

製薬業界で実際に起きているリストラの現実【データで見る】

まずは、実際に公表されているリストラ事例をまとめましたので見てみましょう。

特にMR職に集中しているのがわかります。

あの天下の武田といわれた会社も700人近くリストラしているとなると異常事態ですよね。

ではなぜ現在製薬会社で特にMRのリストラが増えているのでしょうか。

リストラが増えている理由とは?

製薬業界におけるMR削減の背景には、以下のような構造変化があります。

薬価改定の頻度増加

近年は「年1回以上」の薬価改定が常態化しており、2025年度は全医薬品の53%が改定対象に。売上・利益率に大きなダメージを与えています。

つまり、新薬を開発できない製薬会社は消えていく運命で、非常に厳しい世界となっています。

国内製薬企業の研究開発費はグローバル企業と比べるとかなり少ないので、国内政策が皮肉にも国内製薬会社の首を絞めつけている状況となっているわけですね。

グローバル企業の開発費の違いについては以下の記事で書きました。

デジタル化とオムニチャネル戦略の浸透

メール・ウェビナー・MR君などを用いた「非対面情報提供」が主流に。人手よりも仕組みで営業する方向へシフトしている背景もあります。

しかし、医師は非常に多忙なのでメールや動画を見る暇などなく、実際にお会いして生の情報を届けるMRの役割が重要だったりします。

また、医師向けの講演会などは実際に医師が集まり公演を集中して聞いたり、ディスカッションすることで得られることも多いはずです。そう信じてます。

医療機関の訪問制限

コロナ以降、完全予約制や立入制限が常態化。MRの存在感が希薄化してたと言われた時期もありましたね。

実際、コロナ禍でMRの訪問が減ったが売り上げは変わらなかったなんて会社もあったりしたそうです。

悲しいですね。

プライマリー領域の縮小

生活習慣病などの領域では、後発品や薬価の低下により、MRの人数を維持するメリットが減少していることも理由に挙げられます。

実際に私が開業医を回っていたころはクリニックの外にMRの行列ができるぐらいMRが多かったのですが、最近はそのような姿はあまり見かけません。

では実際に、どれだけMRが全体で減っているのか見てましょう。

2000~2023年 MR数推移

※出典:MR認定センター『MR白書』、AnswersNews等

10年間で約20,000人が減少。MR数は今後も減少が続くと見られ、2028年度には3万人台半ばになるとの予測もあるそうです。

これだけ減ってくると逆に希少価値が付きそうですが、どうなんでしょうか。

かずMR

おいら不安で寝不足だよ。

ポチ太

嘘つけ、毎日爆睡じゃないか。

では実際どのような人がリストラの対象にあっているのでしょうか

私の勤めている会社でも大規模なリストラが過去にあったのですが、以下のような方が対象になりやすい傾向があります。

  • 40代以上の中高年層(特にプライマリー領域)
  • 成績や貢献度が低い人
  • マネジメント経験がない
  • 社内外に「強み」がない人

上に当てはまる方々は要注意です。

オンコロジーMRは除外するみたいな文言入っていたりするので残酷です

今までは年功序列がまだ製薬会社にも残っていましたが、今の状況をみているといつまでも会社にしがみつくのも難しくなって来ているように感じます。

リストラ後、みんなどうしてるの?

MRの次のキャリアとしては、以下のような進路があります。

年収は下がる傾向が強いですが、スペシャリティ領域での実績英語力があれば、評価されやすくなりますし、

ほかの大手製薬会社へスライドもしくは年収UPで転職される方もいます。

CSOへ転職していく方も多いのですが、CSOも人で溢れていて採用も減少傾向のようです。

元々かなり高給なので、年収も下がる事がほとんどだと思います。

じゃあ、どうすれば生き残れるの?

正直に言います。待っているだけのMRには未来はありません。

現役MRとして私が感じる「生き残るMRの条件」はこちら:

  • オンコロジー/希少疾患など専門領域に強みを持つ
  • KOLとの関係構築力/講演企画の経験多数
  • 学術・マーケ・教育など社内異動で替えのきかない人材
  • 英語、発信力、データリテラシーなど「武器」がある

「替えがきくMR」から「この人しかできないMR」へ。これが私たちが生き残っていくために必要なことです。

私も、リストラされていく先輩方を見て危機感を持ちオンコロジーMRになることを志しました。

まとめ|MRは消える仕事ではない。でも変わらないと厳しい。

MRという仕事自体がすぐに「なくなる」わけではありませんし、皆さんを脅したいわけではもちろんありません。

私自身も、MRは決してなくなる職業ではないと思いますし、情報過多の時代にMRの情報は重要性を増していくようにも感じています。

ただし、「今まで通りのやり方」では通用しない時代が来ています。

わたしもAIを活用したり、このようにブログ発信をしたり英語を勉強したり自己啓発に取り組むように意識しています。

製薬業界のリストラは、薬価改定・訪問規制・デジタル化・グローバル競争といった複合要因によって進行中。

いつの時代だってそうです。

変化を受け入れ、進化していくものが生き残っていくのです。

ともに厳しい時代を乗り切りましょう!

では、また!

この記事を読んでくださったあなたへ

最後に、私が現役MRとしてリアルに感じる「現場の空気」や「自分なりの生存戦略」もコメント欄やXで随時発信しています。

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