【第三章】オンコロジーMRはなぜ面会しやすい?|医師が情報を“求める”理由とは

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オンコロジーMRとして現場に出て、まず強く感じたのは、
「医師との面会のしやすさが全然違う」という驚きでした。

もちろん、製品や施設によっても違いはありますが、


プライマリー領域で「門前払い」が日常だった頃と比べると、
まるで別世界のように感じたのです。


目次

面会のしやすさの裏には“命”がある

では、なぜオンコロジーでは面会してもらいやすいのか?


それには明確な理由があります。

それは──
その先に“一刻を争う患者さん”がいるから。

プライマリーケア領域では、高血圧や糖尿病など慢性疾患が中心です。
治療は長期戦で、医師の判断に多少の余裕もあります。

一方で、がん治療は違います。
時間との勝負であり、命との向き合いです。


情報の価値が“命に直結”する

さらに驚いたのは、オンコロジー製品における副作用の重さと頻度

  • プライマリー製品:副作用発現率10〜20%(もちろん、製品による)
  • オンコロジー製品:90〜100%が当たり前

しかも、ただ多いだけではありません。
重篤な副作用や、命に関わる副作用が多く存在するのです。

そんな背景もあり、医師はMRからの情報提供に高い価値を見出しています。

  • 「この副作用のマネジメント方法が変わった」
  • 「新しい試験データが出て、治療方針に影響があるかもしれない」
  • 「この薬、先生の患者さんに適している可能性があります」

──こうした情報が、治療の選択を左右し、患者の生死に関わる可能性があるからこそ、
医師はMRに“会いたい”と感じてくれるのです。


MRとしての“一言”が持つ責任

オンコロジーMRになって、私が最も強く実感したのは、
「自分の言葉一つで、誰かの命に影響するかもしれない」という責任でした。

なんとなく伝えた情報、言い回しを誤った説明、
アップデートを怠った古い知識──

それらがすべて、重大な結果につながりかねない。

オンコロジーは「情報を渡す世界」ではなく、
「命を背負って会話する世界」だと、私は思っています。

次回予告

そんな責任ある現場の中で、私が初めて得た成功体験とは?
準備が実を結び、「あの言葉」をもらえた瞬間のことは今でも忘れません。

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