こんにちは、かずMRです!
私が勤めている会社は、オンコロジー領域では比較的大きく、
製品もそれなりに売れているんですよね。
しかも、適応症も多く面会のネタにも困りません。

え?いきなり自慢…?



ち、違うよ!
それはそれで苦労もあるのさ!
間違いなく、恵まれた環境だと思うんです。
でも同時に、この環境だからこそ陥りやすい特有の罠があるとも感じています。
それは、
医師一人ひとりに向き合った提案ではなく、
会社側の事情をなぞるだけのディテールになってしまうこと。
なので、今回は自然と「売れる製品」を担当しているMRが
陥るいわゆる”大企業病”とその対策について書いてみようと思います。
「どれか引っかかれ」ディテールの末路
とりあえず製品の強みをざっと並べる。
どれか一つでも医師に引っかかってくれればいいな、と祈りながら話す。
反応が薄ければ、へらへら苦笑いを浮かべて、
「そうですよね~、いまいちですよね~」
と、大したことも言い返せず、その場を終える。
それでもオンコロジーの薬は、
そう簡単に売上がゼロにはならない。
だからまたアポイントはもらえる。
そしてまた、同じようなディテールを繰り返す。
成果は出ない。
でも「致命的な失敗」もしない。
――このぬるい成功体験こそが、大企業病の正体だと思っています。
大企業病は、なぜ新製品・新適応で一気に露呈するのか
この病気が最もはっきり表に出るのが、
新製品・新適応を控えたタイミングです。
この時期になると、とにかく製品の勉強ばかりしているMRが現れる。
もちろん、製品知識は大事だ。
勉強すればするほど、競合との違いや強み・弱みも深く理解できる。
でも、ここで多くのMRが見落としているものがある。
それは、
「相手(顧客)固有の情報」
です。
プレプロはできない。でも、準備できないわけじゃない
最近はプレプロモーションが厳しく制限されています。
承認前の情報を伝えるのは、もちろんNG。(バレたら一発懲戒になります。)
でもだからといって、
何も準備できないわけではないんですよ。
たとえば――
- その施設の設備はどうか
- スタッフの理解度やリソースはどうか
- 患者さんへのICはどこでつまずいているのか
- 現在の治療方針は何を軸にしているのか
これらは、新薬が出てくる前から十分に調べられる情報です。
にもかかわらず、
いわゆる「ぴよぴよMR」は、ここをほとんど見ない。
気づいたらローンチ。
その時点で、もう勝負はほぼ決まっているんです。
「ぴよぴよMR」だったころの私はこの事実に気づかないまま、
すでにいくつかの新薬や新適応の機会を通りすぎてしまっていました。
会社の”操り人形”で終わるな
準備不足のままローンチを迎えると、MRはどうなるか。
会社が用意したスライドを使い、
会社が決めたトークをなぞり、
会社の期待通りに動こうとする。
そして気づいた時には
何も考えないでひたすら会社からのメッセージを届ける、会社の”操り人形”
が完成ってわけです。
顧客にだってそんなMRの話を聞くぐらいだったらAIに尋ねたほうが
より有意義な時間を過ごせます。
できるMRは、ローンチ前に「ゴールがガンぎまっている」
私がデキる先輩MRたちを観察していて気づいたことがあります。
それは、
新薬や新適応が出る前に、
すでに顧客に提示するゴールが決まっている。
ってことなんです。
- この先生は、あの治療で苦戦を強いられている
- この施設には、この使い方がハマる
- この薬や適応症が追加になれば、診療がこう変わる
そのイメージが、
自分の中で明確に言語化できている状態なんですよね。
情報ルートは、もうあなたの手の中にある
情報源は、医師だけではありません。
- 周りのスタッフ
- MS
- 前任MR
それらをフル活用して、
相手が喉から手が出るほど欲しているものを探す。
そして、いざ製品が出たときに、こう言えるか。
「先生は○○だから、これを使えばこう変わる。
だから、これは使ってほしいんです。」
最後に:まず“自分自身”が信じられているか
人を動かすのは、
ロジックだけじゃないと思っています。
確信と熱量。
これが理解できていれば、大企業病に侵されることも
ローンチ活動で後れを取ることもありません。
その熱量は、
MR自身が「この先生には本当に必要だ」と
根拠をもって信じられているかどうかで決まる。
つまり、
- まず顧客を深く知る
- その上で、自分の中で答えを出す
- そして、その答えを信じ切る
これができて、初めて
薬は「使われる」。
心の準備の仕方が大事って話。
では、また。


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