【書評】『嫌われる勇気』を読んで人生のピントが合った話|MRこそ読むべき一冊

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「人生の見え方」が変わる本に出会いました

本を読んで、ここまで感覚が変わったのは久しぶりでした。

大げさではなく、人生が180度変わったように感じました。
正確に言えば、人生そのものが変わったというより、人生の見え方が変わったのだと思います。

今まで度数の合っていない眼鏡をかけて生きていて、この本を読んだことで急にピントが合った。
そんな感覚でした。

今回読んだのは、アドラー心理学をベースにした本です。
いわゆる自己啓発本のジャンルに入るのかもしれませんが、読後感は、よくある「頑張ろう」で終わる本とはまったく違いました。

むしろ、今まで自分がどれだけ他人の感情や過去の出来事に振り回されていたのかを思い知らされた一冊でした。


まず読んでほしい一冊
嫌われる勇気
人間関係に振り回されやすい人、責任感が強すぎて疲れてしまう人に刺さる一冊です。
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冒頭の「トラウマは存在しない」で、正直読むのをやめかけました

本書の冒頭で出てくる有名な言葉があります。

「トラウマは存在しない」

最初にこれを読んだとき、正直こう思いました。

「いやいや、何を言っているんだ?」
「これはハズレの本を引いたかもしれない」

かなり強い違和感がありました。
でも、読み進めるうちに、その違和感は少しずつ崩れていきました。

なぜなら、この本の理屈は思った以上に丁寧で、しかも現実の人間関係に当てはめると妙にしっくりきたからです。


人は「怒ってしまう」のではなく、「怒る」を選んでいます

本書では、人は過去の出来事に縛られて今を生きているのではなく、今の目的のために感情や行動を選んでいると考えます。

この考え方を知ったとき、営業現場で見てきた光景が一気につながりました。

たとえば、いつも怒っている顧客。
たとえば、社内でやたら感情をあらわにする先輩MRです。

でも、よく見てみると不思議なことがあります。

その人たちは、誰に対しても同じように怒っているわけではありません。

顧客は患者さんには優しいと評判だったりします。
社内で怒りを見せる先輩MRも、得意先の前では感情をコントロールしていたりします。

つまり、本当に感情が爆発して止められないわけではないのです。
相手や場面を選んで、「怒る」という行動を取っているように見えます。

この視点は、自分にとってかなり大きなものでした。

怒りは“その人そのもの”ではなく、
その場でその人が選んでいる反応の一つなのかもしれません。

そう思えるようになってから、相手の感情を以前ほど重く受け止めなくなりました。


「トラウマがあるからできない」も、自分で選んでいるのかもしれません

この考え方は、トラウマや過去の成功体験にもつながります。

もちろん、過去にひどい経験をした事実そのものを否定したいわけではありません。
つらい出来事があったことは、確かに事実なのだと思います。

でも、その出来事を今この瞬間に思い出し、

「だから自分はできない」
「だから自分は動けない」

と現在の行動を決めているのは、やはり今の自分でもあります。

これはかなり厳しい考え方にも見えます。
でも、自分には逆に救いになりました。

なぜなら、

  • トラウマがあるからできない
  • 過去に失敗したから無理
  • 前にうまくいったから今回もこうしないとダメ

こうした考えに、自分自身もどこかで縛られていたからです。

営業の現場でも、ジンクスのようなものに固執する人は少なくありません。
「あのやり方で成功したから今回もそうする」
「あの先生にはこの順番じゃないとダメ」
そんな“思い込み”に、知らないうちに自分の行動を縛られてしまうことがあります。

でも、それもまた自分が選んでいるのだとしたら。
話は変わってきます。

その瞬間、自分の心は少し軽くなりました。


アドラー心理学でもう一つ刺さったのが「課題の分離」でした

この本で、もう一つ強く印象に残ったのが課題の分離です。

簡単に言えば、

その問題は誰の課題なのかを切り分ける

という考え方です。

相手の感情は、相手の課題。
自分の行動は、自分の課題です。

言葉にするとシンプルですが、これが本当に難しいです。

自分は昔から責任感が強いほうで、何かあるとすぐに

「自分の関わり方が悪かったのではないか」
「自分の説明不足だったのではないか」

と考えがちでした。

しかも、相手が苦しそうだったり、不機嫌そうだったりすると、なんとかしてあげたくなります。
いわゆる“お人よし”っぽい動き方をしてしまうタイプだったと思います。

でも、この本を読んで気づきました。

それは優しさだけではなく、相手の課題に土足で立ち入っている部分もあったのかもしれないと。


リーダーをやっていると、他人の感情まで背負い込みたくなります

今、自分は課長職のような立場で、チームを任される場面があります。

そうすると、会議の空気やチームの雰囲気に対して、どうしても責任を感じやすくなります。
特にしんどいのが、先輩MRが明らかに怒りの感情を出してくるような場面です。

会議のコントロールを失いそうになる。
空気が悪くなる。
終わったあとも、どっと疲れます。

以前の自分は、そういう時にかなりの確率で

「自分の進め方が悪かったのでは」
「もっとうまくやれたのでは」

と引きずっていました。

でも、アドラー心理学の考え方を知ってから、少し見え方が変わりました。

相手が怒るのは、相手が選んでいる反応です。
その感情をどう扱うかは、相手の課題でもあります。

もちろん、こちらに改善できる点があるなら見直せばいいと思います。
でも、相手の機嫌そのものまで自分の責任にする必要はありません。

この線引きができるようになってから、だいぶ楽になりました。

自分の課題は、会議を前に進めることです。
必要な情報を整理することです。
チームとして建設的な方向へ持っていくことです。

相手の感情まで背負い込むことではありません。

この感覚を持てるようになったのは、本当に大きかったです。


心が軽くなったのは、「人は変えられない」と諦めたからではありません

ここは誤解されたくない部分でもあります。

課題の分離というと、

「じゃあ他人に興味を持たなくていいのか」
「冷たくなればいいのか」

という話ではありません。

むしろ逆で、相手をちゃんと一人の人間として尊重するために、
相手の課題を相手に返すという考え方なのだと思います。

自分が無理に変えようとするから、相手は拒絶したり依存したりします。
そしてこちらも、

「これだけやっているのに、なんで変わってくれないんだ」

と疲れてしまいます。

これは仕事でも家庭でも起こりやすいことです。

相手の感情は相手のもの。
相手の選択も相手のもの。
自分は自分の課題に集中する。

この考え方が入ってから、世界の見え方がかなり変わりました。


営業は「感情」を扱う仕事だからこそ、この本は効きます

営業は、商品だけを動かしている仕事ではありません。
実際には、人の感情、人間関係、期待、不安、評価、プライド、空気感。
そういった目に見えないものを常に扱っている仕事だと思います。

だからこそ、心理的な負荷が高いです。

相手の表情ひとつで落ち込むこともありますし、
会話の温度感だけで一日引きずることもあります。
社内外の人間関係に、必要以上に神経を使ってしまう人も多いはずです。

そういう仕事をしている人ほど、この本は刺さると思います。

自分自身、読んだあとに
「もっと早く知りたかった」
と思いました。

特に、

  • 相手の感情に振り回されやすい人
  • 責任感が強くて何でも自分のせいにしやすい人
  • 人間関係で疲れやすい人
  • 営業やマネジメントで心を消耗している人

こういう人にはかなり響くはずです。


この本は、営業マンにとっての“心の地図”になります

世の中には営業本がたくさんあります。

話し方の本。
クロージングの本。
関係構築の本。
提案力の本。

どれも役には立ちます。
でも、その前に自分の心が不安定だと、結局どれも使いこなせません。

相手の評価に振り回され、
怒りに飲まれ、
過去の失敗に縛られ、
必要以上に背負い込み続ける。

そんな状態では、どんなテクニックも苦しくなります。

この本は、営業のスキルを直接教える本ではありません。
でも、営業を続けていくうえで必要な心の持ち方の土台を作ってくれます。

そういう意味で、自分はこの本を営業マンの必読書だと思っています。


まとめ|人生のピントを合わせたい人にすすめたい一冊です

この本を読んで、自分の中で大きく変わったことがあります。

それは、
相手の感情は相手の課題であり、自分が全部引き受けなくていい
と腹落ちしたことです。

そして、
過去の出来事や感情に縛られ続けるかどうかも、今の自分の選択なのかもしれない
と気づけたことです。

その二つがつながったとき、今までぼやけていた世界にピントが合ったような感覚がありました。

もし今、仕事や人間関係で疲れているなら。
もし、相手の感情に引っ張られて消耗しているなら。
もし、責任感の強さゆえに自分を責めすぎているなら。

この本はかなりおすすめです。

少なくとも自分にとっては、
人生の見え方を変えてくれた一冊でした。


こんな人におすすめです

  • 営業やMRなど、対人ストレスの大きい仕事をしている人
  • 上司、部下、顧客との関係で疲れやすい人
  • つい相手の感情を背負ってしまう人
  • 真面目で責任感が強い人
  • 自己啓発本に少し距離を置いていた人

なお、『嫌われる勇気』が刺さった方は、続編にあたる『幸せになる勇気』まで読むのもおすすめです。
個人的には、この2冊はセットで読むことで理解がかなり深まると感じました。

2冊セットで読むと、理解がさらに深まります
まずは『嫌われる勇気』だけでも十分おすすめです。
ただ、読んでみて刺さった方は、続編の『幸せになる勇気』まで読むと学びがより立体的になります。
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